【実体験】30代半ばで異業種からAIエンジニアに転職した方法

キャリア

こんにちは、ユウと申します。

私は36歳の時に異業種からAIエンジニアに転職しました。

転職活動を行っていた期間は2年弱に渡ります(ただし、後述のとおり、内1年間は転職活動を休止しています)。

途中、本当に転職できるのか?と不安に思う時もありました。

ですが、無事転職に成功し、今はAIエンジニアとして楽しくも刺激的な日々を過ごしています。

皆様の中には、AIエンジニアになるために転職活動をしているがなかなか選考がうまくいかないといった方もおられるかと思います。

私の体験談が少しでも役に立てばと思い、本記事を書きました。

本記事の対象者
・異業種からAIエンジニアへの転職を志している
・AIエンジニアに転職するためにやるべきことがわからない

転職のきっかけ

私は大学卒業後、サービス業(士業)に従事していました。

日々、Microsoft Wordを使って法律文書を作成する感じです。

業務の中で、類似した法律文書があるかを調査するという調査業務があったのですが、当時、人手でその業務を全てやっていました。

調査担当者が、検索対象となる法律文書の母集団を検索キーワードで絞り、絞った文章(数百件くらい)を1つ1つ目でチェックしていくような感じです。

当時、AI(機械学習)を使った自然言語処理技術も次々と新しいものが出てきていました。

具体的には、word2vec、doc2vec、BERTなどです。

ちょうど社内で、先述した調査業務をAIを使って効率化できないかという話が挙がりました。

当時、私はプログラミング未経験だったのですが、理系の大学院を卒業していたこともあり、AI、機械学習の素養もあるだろう?ということでプロジェクトに参加する機会をいただきました。

そのプロジェクトに参加する過程で、Python、機械学習、NLPなどを独学で勉強し、調査業務を効率化するシステムの開発を行いました。

諸々の事情でそのプロジェクト自体は中断したのですが、プロジェクトを通して、プログラミング、AIの楽しさ、可能性を実感し、AIエンジニアになりたいと思うようになりました。

このとき34歳です。

転職活動を開始

AIエンジニアになるため、転職活動を開始しました。

当時の私は転職未経験で、転職を楽観的に考えていました。数社ほど応募すれば内定をもらえるだとうと甘く考えていたのです。ですが、しばらくして、人生それほど甘くないということを実感することになります…

まず、応募書類を作成し、複数の転職エージェントの方に添削してもらいました。

このとき、応募書類で唯一アピールできるのは、社内でAIを使ったシステム開発に従事したことがある、ということぐらいでした。

応募書類が完成し、エージェント経由で企業に応募しました。

応募先企業は自分の希望に合うところを厳選しており、AI、NLP系のサービスを提供している会社を中心に応募していました。一度に面接が沢山入ると大変かと多い、月2~3社程度のペースで応募していました。

ですが、ほとんどの場合は書類選考で落ち、面接に進んでも一次面接で不合格となりました。

不採用の主な理由は、当時私は34〜35歳だったのですが、企業としてはその年齢の人材には即戦力性を求めており、私は異業種からの転職ということで明らかに経験が不足しているというものでした。

なかなか内定がもらえないまま半年ほど過ぎ、このまま転職活動を続けていて本当に転職できるのか?と不安に思ったのを覚えています。

転職活動を休止し、実績作りを行う

応募した企業の中で書類選考を通過し、コーディングテストまで進んだ企業がありました。

内容としては、データを渡され、それを機械学習を使って分析するというものでした。

結局、テストには落ちてしまいましたが、面接官の方から「データ分析、機械学習について勉強するならKaggleに取り組むとよい」とのアドバイスをいただきました。

当時、このまま転職活動を行なっていても内定をもらえるイメージが持てていなかったこともあり、私は言われたとおり、Kaggleに取り組んでみようと思いました。

企業にアピールできる実績作りを兼ねて、私はKaggleでソロ銅メダルを取ることを目標にしました。

一旦、転職活動は休止して、Kaggleに専念しました。平日は仕事終わりに、土日は基本、Kaggleに時間を当てました。

他のコンペ参加者のコードを見様見真似でコードを書き、色々と試行錯誤するうちに、運良く3~4ヶ月ほどでソロ銅メダルを取ることができました。

また、私は、転職で内定を勝ち取るには、応募先企業にアピールできる実績・ポートフォリオが大切だと思うようになり、プログラミングスクールに通うことにしました。

色々なプログラミングスクールの無料体験を受け、結局、私は「キカガク」に決めました。

AI・データサイエンスを習得する長期コース | キカガク
6 ヶ月で AI・データサイエンスを習得!実務に直結するスキルが身につく長期コース。AI・データサイエンスの基礎から実践的な応用まで、幅広く学べます。

コースは「AI人材育成長期コース」というもので、受講期間は半年です。

キカガクに決めた理由は以下のとおりです。

  • コースの中で、機械学習を使ったオリジナルアプリを作れる(ポートフォリオになる)
  • コースの中で、E資格の受験資格を得られる講座を受けられる
  • 教育訓練給付金を利用できる

上記のうち、E資格というのはディープラーニングの知識やスキルを有しているか認定するAIエンジニア向けの資格です。

E資格の試験を受けるためには専用のプログラム(JDLA認定プログラム)を受講する必要があるのですが、キカガクの「AI人材育成長期コース」ではそのプログラムを受講でき、E資格の受験資格が得られます。

キカガクの受講期間中は志を共にする受講生と一緒に議論したり、いろんな業種の話も聞けたりと楽しかったです。また、他の受講生が考える機械学習アプリの話も聞けたりととても新鮮でした。

今思うとキカガクにして正解だったと思います。

私は、半年間の受講期間を得て、オリジナルアプリを完成させました。

また、受講期間中にE資格を受験し、資格も取得しました。

キカガクのコースを修了した時には、Kaggleに専念するため転職活動を休止してから、1年近く経っていました。

このとき36歳です。

転職活動を再開し、内定を勝ち取る

ポートフォリオを携え、転職活動を再開しました。

このとき、応募書類に盛り込んだ実績、ポートフォリは以下のとおりです。

  • AI、機械学習を使ったシステム開発に従事した経験がある
  • 機械学習を使ったアプリの開発経験あり(プログラミングスクールで作成したもの)
  • E資格取得
  • Kaggleでソロ銅メダル取得

私は転職活動を再開するにあたり、以前お世話になっていた転職エージェントの方に連絡を取りました。そして、そのエージェントの方から応募先企業を複数紹介いただきました。

その中から自分の希望にマッチする企業(AI、NLP系)を複数社選定し、応募しました。

すると、複数の企業の選考で面接に進み、その内一社からまず内定をいただきました。AIを使ったサービスを提供する都内のスタートアップでした。

内定をいただいた企業は一番志望度が高かった企業ということもあり、私はその企業の内定を受諾し、転職活動を終了しました。転職活動を再開してから1ヶ月半ほど経った頃でした。

これで長かった私の転職活動は無事終了しました。

今、振り返ってみて

私は転職活動に(休止期間も入れると)2年弱ほどかかっており、途中、本当に転職できるのか不安になりました。ですが、今思うと諦めず転職活動を続けて本当に良かったと思います。

今は優秀なメンバーに囲まれて日々プログラミング、AIの勉強をしながら、楽しくも刺激的な日々を送っています。

転職活動を振り返ってみると、応募先企業にアピールできる実績、ポートフォリオ作りが大切でした。

私は実績作りに1年ほどかかりましたが、その中で色々と経験することができ、今は良かったと思います。よく「急がば回れ」といいますが、身をもって実感しました。

現在、転職活動がうまくいっていないという方で、実績、ポートフォリオがまだないという方はどうやったら実績、ポートフォリを作れそうか考えてみるとよいかと思います。

転職エージェントについて

最後に転職エージェントについて触れておきたいと思います。

先述のとおり、私は転職エージェントを使って転職活動を進めていました。

私は、エージェント選びはとても大切だと思います。

いろんなエージェントの方と面接させてもらいましたが、技術的知見(私の場合、AI、NLPの知識)が乏しい方もおられ、この方に任せて大丈夫か?と思う方もいました。また、どのエージェントを使うかによって、書類選考に通過する確率も変わるような気がしました(気のせい?)。

複数の転職エージェントを使ってみて、個人的に一番よかったと思うのはクリーク・アンド・リバー社のMさんです。

クリーク・アンド・リバー社 | C&Rグループ
お問い合わせ。クリーク・アンド・リバー社とC&Rグループは、映像、ゲーム、Web、広告・出版、医療、会計、法曹、建築、コンピュータサイエンスなどのプロフェショナル・エージェンシーのパイオニア。プロフェショナルの叡智を掛け合わせ、革新的な事業...

Mさんには非常に親身になって相談に乗っていただき、何度も応募書類の添削、模擬面談を行っていただきました。また、選考を進むたびに逐次連絡を取り、アドバイスをいただきました。

転職活動を再開したときにまず連絡をとったのはMさんです。転職活動を休止してしばらく時間がたっていたため、返信がないかもしれないと不安にもなりましたが、無事連絡を取れ、本当に良かったです。Mさんには本当に感謝しています。人との出会いはご縁だと思います。

最後に

以上、私の転職経験談をご紹介しました。

稚拙な文章で恐縮ですが、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました